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成熟市場と成長市場における営業方法の違い【コラム】

Growth.png 日本で「モノ余りの時代」と言われて10年以上が経過しています。「KKD営業(勘・経験・度胸)」や「足で稼ぐ営業」が通用しなくなって20年ぐらいでしょうか。しかし、バブル崩壊前の日本のトップセールスはどんな人達でしたっけ?


 この15年間で日本企業は成熟市場での戦い方に熟達しました。提案型、ソリューション、付加価値、差別化、独自性、顧客の感動、ターゲッティング、質問技法等、現代日本で営業に関わる方は多くの知識と技術を習得し、低迷する市場の中で、高度な戦いを勝ち抜いてきました。しかし、成長市場でそんな高度なことを考える必要があるのでしょうか?

 成熟市場 需要<供給
 成長市場 需要>供給
 そもそも成長市場とは、モノが足りないのです。開発途上国で「日本並みの性能の製品が欲しい」というニーズは山ほどあります。そのような状況で、ユーザーニーズを深堀するような高度なマーケティング分析は必要ありません。新たな需要を喚起し市場を創造するための斬新なマーケティングコンセプトも必要ありません。欲しい人はたくさんいるので、かったぱしから売ってみれば良いのです。高度成長期の日本を思い出し、ドブ板営業をすればよいのです!
 商社・メーカーOBで、団塊世代の海外営業の逸話を聞くと、当時は何のつてもなく渡米し、本当にドブ板営業をやり、ゼロから市場を切り開くことが当然だったそうです。しかし、今の時代はインターネットという便利なツールがあります。まずはバーチャルでドブ板営業をやればよいのです!(WEBマーケティングというと格好よく聞こえますが)
 縮小する市場で高度な戦いをするより、成長市場でとにかく行動する方が儲かると思います。泥臭くてもよいのです。まずは一歩を踏み出してみてはいかがですか?

2011年6月
長谷川 靖志